「あんなに仲いいのに恋愛対象に見てないなんて…なんかもったいないな〜」



「意味ワカンナイ」



千陽ちゃんの言ってることに、今度は私が納得も理解もできず、注いだオレンジジュースを飲み干した。



「なんかこう…漫画みたいなさ〜」



千陽ちゃんの目は、一層キラキラし始める。



(変な妄想早く終わらせなきゃ)



「私と伊澄くんは違うからね〜はいお疲れ。ご飯食べな千陽ちゃん」



私が妄想を断ち切ると、やっぱり?と、どこか寂しそうにしながらご飯を食べる千陽ちゃん。



(私と伊澄くんを妄想されても困るなぁ)



はは、と苦笑いしながら、残りのご飯に口をつけた。



「これ食べたら温泉いこーね!」



千陽ちゃんが小さい子供のようにはしゃぐ。



うん!と満更でもない私は、元気に頷き返した。