「もしもし……」

「知佳……?もしかして寝てた?ごめん。」

「いえいえ、寝ていませんよ。」

テンションが上がったり下がったりと大忙しになっている気がした。
自分の頭の中も、ぐしゃぐしゃで大パニックだった。


「知佳が、今日……。もう昨日になったけれど、告白してくれたじゃん?俺、ちゃんと返事してなくてさ……」
 
 
“今日が終わったらあたしの先生じゃなくなる”

先生は、あたしの告白した時の言葉を気にしてくれていた。

だから日付が変わった時間帯に電話をかけてくれた。


なんだか少し胸がキュンとしてしまったけれど、先生の答えを聞くことが恐ろしくもあった。

「はい……。」

あたしはびっくりして一言、返事をすることしかできなかった。

先生はゆっくりと話し始めた。

「俺は、知佳のことをさ、めっちゃいい子だと思っているよ。でも……。」

結果を聞くということは恐ろしくもあったけれど、自分でも予想はできていた。

でも先生の口から、先生の言葉で聞きたかった。


とどめの一言を。