あたしは同僚の彼と2人でヒロアキの家に戻り、ヒロアキの部屋に入らせてもらった。
ここがヒロアキとあたしが結ばれた場所。そしてヒロアキが倒れた場所だった。

まだ少し鼻をつく臭いがあった。
ヒロアキの机の引き出しを開けた。

ヒロアキからもらったブレスレットが保管してあった場所だった。

ヒロアキがあたしとのプリクラを大事そうに保管していたところだった。

中をよく見るのは初めてだった。

引き出しの手前にはあたしと2人で写ったプリクラやいろんな種類の睡眠剤があった。

奥には大量の元カノとの写真やプリクラが入っていた。
ヒロアキは前の彼女が大好きで、あたしは彼女の代わりにもなれなかった。
ヒロアキの心の中は、前の彼女の存在が大きかった。

あたしはヒロアキの死をまだ受け入れることができず、通夜や葬儀に出る決心がつかないでいた。