帰宅時間になり、あたしは1人暮らしのアパートに帰ってパスタを作っていた。

18歳で高校を卒業してから、ずっと引っ越さず住み続けているアパートのガス台は、最近調子が悪いようで、着火に時間がかかる。

そろそろ買い替え時期なのだと思いながらもパスタをゆでていた。


ふと、今日の濃い一日の出来ごとを思い出す。

一人で思い返すと、やはりあたしの先生に対する気持ちはあの時のままだということに気付かされた。

けれどその一方で、先生が既婚者だからという現実にあたしはすこし落ち込んだ。

「先生には奥さんがいるから。」

そう1人で呟いて、言い聞かせた。
 

ご飯を食べて、一人パソコンに向かい、来月の勉強会で発表する腰痛体操の資料をまとめていた。


コーヒーを飲みながら資料を作成しようとするが、今日の出来事が思い出されてなかなか進まなかった。