先生から、取材の趣旨の説明を受け、あたしはフロアを案内した先生とカメラマンは、所々で打ち合わせを行いながら、映像を記録していった。


案内している間も集中できず、あたしは、もう先生でない、先生の姿に目を奪われていた。


「何か、ご質問やご要望などございませんでしょうか?」

一通り案内を終えると、あたしは決まり文句のような1本調子で尋ねた。

これであたしの役目は終わってしまうと思うと、なんだかまた胸が苦しいと感じた。

「あの、園芸の様子を撮りたいんだけど、いいかな。」

「確認します。」

先生の質問に、あたしは答えて、足早に主任の下へ向かった。

確認して、2人のもとへと向かった。