「レギュラーを満タンで!」 シンちゃんのお父さんが意外に大きな声を出したことに驚いて、あたしは反対側の窓の外を見た。 あたしの座席からはガソリンスタンドのガソリンのメーターがどんどん給油されていることを示しているのが見える。 何も考えず、あたしはそのメーターの数字がどんどん増えていく様子を、ぼんやりと眺めていた。