4月28日。
ショウヘイとあたしは別れた。


ショウヘイとの縁を切りたくて仕方なかったあたしは、もう連絡が出来ないようにとその日の夜に携帯電話のメールアドレスを変更した。

まだ消せずにいた先生のアドレスはグループ分けした“先生“というグループに先生の名前が1人分だけが入っていた。

グループ毎にメールアドレス変更のメールを送信していたあたしは、先生のグループを開けた瞬間、ドキッとした。


先生にアドレス変更のメールを送る時、なぜか少しドキドキした自分がいることに気付いた。

もう忘れたはずなのに、もう会わないというよりも、もう会えないと諦めるしかなかった、もうさよならしたはずの先生を思い出すと胸がチクリと傷んだ。

心の深い部分にある傷が少しだけ痛んでいることが分かった。