ショウヘイとの別れる・別れないという話は続いたまま、冬が過ぎ3月になった。
 
卒業式も終わり、3月の中旬にあたしは専門学校に入学するため一人暮らしを始めることになった。

親には
「入学式は4月なんだから、4月になって引っ越せばいいじゃない。そんな遠い距離でもないでしょ。」

なんて小言を言われながらも、大嫌いな実家を1日も早く出たくて、友達の誰より早く一人暮らしを始めた。


あたしの入学予定の専門学校は、ショウヘイの家の近くだったから、あたしの一人暮らしのアパートは、ショウヘイの家から自転車で10分くらいの距離だった。


教えてもいないはずなのに引っ越しをして10日目には、ショウヘイはあたしのアパートをいつの間にか見つけていた。

それ以来、別れ話をすると必ずピンポンダッシュをしたり、玄関前で大声を出されたりした。

怖くて、怖くて仕方がない日々を過ごしていた。