左手首にあるヒロアキに貰ったブレスレットを眺めている。
もうリストカットなんてしないようにと願って、そんなあたしを受け入れてくれたヒロアキやショウヘイの顔が交互に浮かんできた。
その頃のショウヘイに対しするあたしの思いは、愛というより情の方が強かった。
あたしは愛をとるか、情をとるか一晩中迷っていた。
一夜明けて、寝不足気味のあたしの答えは決まっていた。
でもきっと誰かに触れられただけで、意思を曲げてしまいそうな位グラグラと揺れていた。
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