やっぱりそうだったんだという現実を知り、あたしは心の動揺が隠せなかった。
あたしに出来たことはうつむくということだけだった。
でも先生は話を続けた。
「最初は結構メールもしてたから何も思わなかった。でも知佳から連絡なくなったじゃん?その後に彼氏できたって聞いたんだよね。その時、俺、本気で嫌だったんだ。」
どうして?
声が出れば、そう言っていた。
でもうまく声に出来なくて、先生の横顔を振り向いてみつめた。
先生はあたしの方を見ていた。
あたしが急に顔をあげて振り向いてしまったから予想外に先生との顔と距離が近くてあたしはどうしていいのか分からずに固まってしまった。

