3日後の結果発表の日にあたしは、珍しく家に帰ってきていた父と一緒に専門学校に向かった。


玄関先に張り出してあるA4サイズの紙にあたしの受験番号を見つけ一緒になって喜んだ。

あたしは奇跡的に合格したのだ。

=合格=

あたしはそのことを先生に1番に伝えたかった。

合格したことを伝えるだけならいいんじゃないかと思った。
でも、この行為は、ショウヘイの気持ちを裏切ることになるんじゃないかと思い葛藤した。


葛藤の末、あたしは先生への気持ちを封印し、あえて報告のメールは送らなかった。


季節はもう10月中旬。

先生が考えてくれると言っていた、先生が「待ってる」と言っていた、あの季節になっていた。