彼はショウヘイといった。
市内の工業高校の人で、同じ高校3年生だった。
ショウヘイと恋愛する気なんてなかったから彼には何でも話した。
所詮、メル友。
だから、ヒロアキのことを除いては、今までの恋愛を包み隠さず話した。
先生への片思いのことも全部話した。
ショウヘイは
「応援するから」
とメールで返信をくれた。
だから先生とのこともショウヘイには何でも話しをした。
先生を想う気持ちは、好きな気持ちと疑う気持ちとヤキモチと、さまざまな気持ちがごちゃごちゃに入り混じっていたけれど、好きだということだけは、はっきりしていた。
7月の先生との恋愛は小康状態が続いた。
ショウヘイとの出会い以外は、先生との距離も、気持ちにも変化はなかった。
きっとあたしは10月までのあと数ヶ月間、このままの状態で過ぎていくんだろうなって想っていた。
あたしは、それはそれでいいと想っていた。
8月15日までは。