アタシはこの人に憧れて近づきたくて歩いてきた。高遠さんが目印で、灯台で、光り輝く大きな星だった。


距離を埋めるのは、自分の覚悟と力が必要だった。

縮んだ距離の分、アタシは高遠さんを知って、またさらに好きになった。

憧れに追いつくことなんて無いのかもしれない。



でも、確かに縮んだ距離でアタシは高遠さんのそばにいる。

永遠を願う程の幸せのなか、気持ちのいい夏の宵を二人で歩いていく。







終わり