どれだけの舞台を見てくれたのかなんて知らない。

だけどそれは俺にとってほんの一部で、それ以外に俺の生活がある。

舞台の俺をそのまま求められても困る。

俺は役者で、演じる者だからだ。



急に顔も見たくなくなって、俯せにして後ろから突っ込んだ。

それでも体は劣情のままつき進んで果てるまで貪った。




ただ ただ

虚しかった

重い体を引きずって身支度を済ますと、シャワーも浴びずに部屋を後にした。

最後には「酷くしてごめんね、これは二人の秘密にしようね」なんて心にもない保身の言葉を口にして。