貪るような衝動を受け止めて、やがてお互いが動けなくなると、高遠さんはアタシを後ろから抱きしめてくれた。


「ごめん。あんまり優しくできなかった」

首にかかる、自分のものでない固い髪がくすぐったい。

「いいの。アタシは嬉しかった」



初めて受け入れた体は痛みがあったけれど、求められて応えられたことが嬉しかった。



「俺も嬉しい」

やわらかな息がかかって高遠さんが笑ったのがわかる。くっついてお互いの熱を感じながらアタシ達は眠りについた。