「っ…叶わなくても…好きって…伝えたいの」

そう言うと朔君はしばらく黙ったあと

ため息をついた。

『……結論出てるじゃん。
なんでわざわざ電話したわけ？』

「ご、ごめんなさい…
で、でも、朔君の質問で気づいたの…
朔君ってすごいね…」

心の底からそう言って

朔君に尊敬を感じていると…

『………あっそ。
じゃあもう切っていいの？』

「えっ…あ、う、うん…」

『……まったくさ、夜中に起こされてこんな話聞かされて…
…災難すぎるよね』

「ご、ごめっ…『謝るんじゃなくてさ、お礼言ってよ』

朔君の言葉に

あ、そっか…と思い直して…

「朔君、ありがとう…」

『……。あーあ…。
損な役回りだよね、ほんとさ。
罪滅ぼしって言ったらそこまでだけど』

「え？」

『…なんでも。
じゃあもう切るから』

「う、うんっ。
あの、ほんとにごめんね。
ありがとうっ！
あのまた困ったら連絡してもいい？？」

……ち、沈黙…

『……今度は"連絡"なんだ？』

「う、うん…」

『……勝手にすれば』