はる君は私の言葉に振り返って

私に目をやる。

なぜかその視線がすごく鋭く感じて、

思わずぐっと押し黙ったあと、

再び口を開いた。

「あ、あのね、あの……」

どう切り出そうか口ごもったあとに

意を決してはる君を見つめる。

「…今日…ね、私はる君の学校行ったの。
そ、それでね、あの…」

声が震える。

つい俯いてしまって、

ドクンドクンと大きく、

嫌な音を立てる鼓動。

…聞かなきゃ…聞かなきゃはる君に…

…篠加さんとどうなったの?って…

「……高代に会ってたな」

「え…?」

その言葉にバッと顔を上げると、

はる君はなんとなく

心ここにあらずな感じで口を開いた。