そう言って再び涙で滲みそうになった目を俯かせると、

朔君が足を止めた。

「…ごめん。
ちょっと意地悪しすぎた」

「…え…?」

「…2度いうほど甘くないよ、僕は」

朔君はそう言うと再び歩き始める。

朔君……

「…私も、ごめんなさい…」

「…別に」

「…諦めない方がいい?頑張ったらいつかはる君に想い届くかな…?」

「………自分で考えなよ、それくらい」

そこで私の家についてはっとする。

「えっ!?ここ私の家っ…さ、朔君どこに住んでるの!?」

逆方向とかじゃないよね!?

「…個人情報」

「なっ…で、でもっ、わ、私の家知ってたの?」

「…別に君のストーカーじゃないし知らないよ。
歩調合わせただけ」