その言葉がなにかにぴったり

合わさったみたいな感じで、

なにかしっくりきて。

恋愛漫画好きな私の中で、

好きって言葉の次に、

恋っていう言葉が出てきた。

…好き…恋……

あ…私…

はる君のこと、恋の意味で好きだ…

「結乃…?」

心配そうにかける声が。

伸ばしてくる手が。

優しい眼差しが。

全部、好き…

だからきゅーってなったり、

いつもじゃ絶対言わない、

自分でも理解できない言葉

言ってたりするんだ…

「…結乃、大丈夫か?」

「っ…だ…大丈夫っ…」

そう言って俯くと、

はる君は首を傾げたものの、

私の隣に並んで再び歩き出す。

「…疲れたんだろ。
さっさと帰って休め」

「う、うんっ…」

私はそう答えると、

好き、という言葉を胸に、

はる君の隣にならんで、

二人で家に帰った。