すぐさま結乃をベッドまで運んで

階段を駆け下りる俺。

「千里さんっ、結乃が熱出して…」

「え!?まあまあ大変っ!
様子おかしいと思ったらっ…!」

「…氷枕と粥作るんで着替えお願いします。
あいつまだ制服なので」

「わわわ、わかったわ、
お願いね悠真君っ」

そう言って二階にあがっていく千里さん。

俺はとりあえず鍋をだして

お粥を作る準備を始める。

ドクン…ドクン…ドクン…ドクン…

……変だとは思った、が…

ぐつぐつと鳴る鍋を見下ろしながら

自分の鼓動を感じる。

あれは…不意打ちすぎた…

俺はさっきの結乃を思い出して、

顔や耳が赤くなるのをごまかすように

氷枕を用意し始めた。