「…なにが言いたい」

そういうと篠加は再びチラッと

右の方に視線を向ける。

その視線をたどると…

「っ…」

そこには楽しそうに笑う結乃と、

…春樹。

…なんで春樹と…

そう思いながら目を見開いて二人を見ていると、

春樹が結乃の髪をくしゃっとして

結乃が頬を膨らませる。

…チクッ…

不意に痛みが走って、

続いて心臓が嫌な音を立て始める。

ドクン…ドクン…ドクン…ドクン…