篠加はなにかを呟いたあと、

再び俺に向き直る。

「…結乃ちゃんってさぁ…
幼なじみなんだっけ？」

「？なんで知って…」

「そりゃ知ってるよぉ〜、
風宮君がトップなのってあの子守るためなんでしょ？
噂でよく聞くよ〜？」

そう言って笑う篠加。

「でもさぁ…」

そう言って今度はチラッと視線を

右の方に走らせて俺を見る篠加。

「…それっていいことなのかなぁ…」

「……どういう意味だ」

思わず足を止めてそう言うと

ふふっと笑う篠加。

「だってそれってあの子のこと守ってるっていうより他の男寄せ付けないためにしてるんでしょ？
それってさ…風宮君の独占欲じゃないの？」

篠加の言葉にぐっと眉を寄せる。

「言い方変えれば結乃ちゃんの出会い奪ってるんだよね？」