あいつの…結乃の隣を一秒でも取られたってことが無性に腹ただしい。

イライラしてもやもやして言葉に表しきれない。

しかもおまけに"朔君"だの"デートの約束"だの…

結乃が高代に微笑みかけて、

仲良く出かけているところを想像するだけで

胸がしめつけられるみたいな感覚におちいる。

心臓がドクドク嫌な音を出して

いてもたってもいられない。

……高代の野郎…

あいつはどうせ結乃に本気じゃない。

ただ俺をトップって座から下ろしたくて、結乃を利用したいんだろう。

…一回シメねぇとやってられねぇな…

俺は携帯にもう一度目をやって、

手早くメールを消去した。