「ーーーという事で、ここサラルカ村には、数々の自然が残っているんです。」

理科担当のシュラウド先生が説明している。

季節は太陽が眩しい7月。
春には花を咲かせていた木々も、今はすっかり葉を青々しく茂らせている。

サラルカ村にある唯一の学校、ティーセンチ村学園の中学2年生の理科の授業。

昼食後だからか、2年生38人のほとんどが睡魔と壮大なバトルを繰り広げていた。

中でも、昼食を他の人の2~3倍も食べた後にサッカーで暴れるルークなんて、睡魔に完敗して爆睡している。

「こら、ルーク、起きろー」

シュラウド先生が言ってもどうせ聞こえない。それぐらい眠いのだ。