キーンコーンカーンコーン...

「おっしゃ終わったぁぁぁぁ!!」
ルークが叫ぶ。
「はい、成績表をもらったらすみやかに下校してください」
担任のマラ先生がルークの方を見て言う。

サラルカ村立ティーセンチ村学園の一学期が終了した。
一学期の成績表を見て歓喜の声をあげる者もいれば、絶望的な顔をしてうなだれている者もいる。

ルークはと言うと、成績表なんて気にする余裕もなく、カバンにプリント類を詰め込み、うずうずと友達を待っていた。

一つだけ、とても成績のいい教科があったのだ。
体育である。
ルークは運動神経が学年で1番良く、50m走も6秒台、ジャンプ力もある、文字通り体力の塊である。
そりゃあ体育は良いはずだ。