一瞬重たい冷たい風が吹いたような
そんな気がして俺は言葉が出なかった
「双子で産まれてきたあたし達、顔はすごく似てるんだけど、、、なんでかな、、、お母さんは柚空を愛せなかったの。
何が原因かとかそんなのわかんないし、理解なんて出来ないけどお母さんに愛されたのはあたしだけだった」
「、、、そんなことって、、、あるのか?」
「あたしだってどこかできっとあたしと同じくらい柚空だって愛されてるって思ってたよ。
だけど、お母さんが柚空に優しくする時は、柚空があたしを守った時だけ。
体が弱いあたしだからさ、、、柚空はいつも守ってくれてたよ。
そんな時だけ柚空を褒めてた」
俺は黙って桜空の話を聞いていた
「お母さんは、平気で柚空を叩いたり、閉じ込めたり、、、だけど褒められた時には柚空すごく嬉しそうな顔してた。
だからさ、柚空は強くなろうとしたし、どんなことにも耐えてたよ。
あたしはそれを見るのが辛くて、柚空に嫌われてるんじゃないかってすごく怖くて、、、、だけど柚空はさ、桜空を守るのはお母さんの為じゃない、守りたいから守るんだって、、、、桜空が好きだからって、、、、」
桜空は、誰にも打ち明けられなかったであろうこのことを泣きながら必死に話してくれた
「でもね、お父さんは違うかったよ。
あたしも柚空も愛してくれてた。
まぁそれが普通なのかもしれないけど、唯一の救いだった。
お父さんは仕事で帰らない日もあったけど、家にいる日はずっと柚空といた。
そのことでお母さんと喧嘩もしてたけど、柚空を守れるのはお父さんだけだった。
だけどね、そんなお父さんもいなくなった。」
世の中おかしいよねって泣きながら辛そうに少し笑った桜空を見て、俺は桜空の頭をそっとなでた
「ごめんな、、、でも話してくれてありがとう。
桜空も辛かったよな、、、」
俺は目頭が熱くなるのを必死でこらえた

