〜藤堂平助〜



 巡察から帰った。


 土方さんもに報告しようと部屋に向かうと、いなかった。




 隊士に聞くと、土蔵へ向かう所を見たらしい。



 誰かを拷問してんだな。



 大方、総司が怪しいやつを連れてきたんだろ。



 俺達は土蔵へ向かった。



 扉を開けると総司が怪しいやつの肩を刀で突き刺していた。



 傷だらけなそいつは猫の面をつけていた。


 猫夜叉?

?「籐堂……はん?」


 え?なんで俺の名前…………。



 透き通った綺麗な声は、確かに俺の名前を読んだ。





  なんで、京言葉なんだ?




 それに、なんか引っかかる。




 


 俺達が猫夜叉は女だと説明すると、総司は慌てて刀を抜く。



土「証拠は?」




 まぁ、俺達も所詮噂だ。




 佐之さんが猫夜叉の帯を解く。




シュルッ



 帯が解かれた服はただの布一枚同然だ。



 はらりと服が。



?「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」





 劈く悲鳴に耳を塞がずにはいられなかった。



 そいつは素早く何かで縄を千切る。



 まだ、耳がぐわんぐわんしている俺達の隙間を縫って、目にも止まらぬ早さで部屋から逃げてしまった。