新選組〜猫みたいな君が好き〜



 此処に来てから一週間。



 みんなと過ごすにつれ、色々なことがわかってきた。



 まず、此処は通称『裏市場』。



 私達のような、妖怪をさらい、売り飛ばしている。


 東御は此処の主人。


 妖怪を連れてきて、奴隷のように扱う、悪人だ。



 私は運悪く、東御に連れて来られた。



 ご飯は1日一回で、無い日も度々ある。


 東御の機嫌が悪いと、私達が腹いせに暴力を振るわれる。



 私達が力を出せば殺せないことは無い。


 だけどアイツは陰陽師。


 枷には術がかかっていて、力を発揮出来ないようになっている。



 おかげさまで、私達は素直に此処に居るしかない。



 





 私はみんなと打ち解ける事ができ、自分の過去を全て話した。



 もちろん、新選組のみんなのことも。



 桜ちゃん曰く、


 「美夜ちゃんは、みんなの事が大好きなんだね。」



 って。



 なんで?って聞いたら、


 「人間が急に怖くなったのは、東御の術のせいだよ。
  術にかかっていて暴走したのに、沖田さんと籐堂さんを目の前にして、殺したくなくなった。
  それってつまり、美夜ちゃんが、みんなの事を想ってる、って事。」



 らしい。



 それほど私はみんなの事を想ってるのかな。



 それほど私はみんなの暖かさを知ったのかな。




 会いたい。


 みんなに、もう一度。



 化け物だと思われてもいいから、もう一度、みんなに会いたい。




 桜ちゃんも千夏ちゃんも桐生も楓也も、想ってる人の所へ戻りたいと思ってる。



 私達に、化け物にだって、会いたい人や想ってる人が居る。



 私達は商品なんかじゃ無い。


 
 此処から出てやる。



 私達は脱走の計画を立てるのだった。