総「平助!」



 後ろから総司の声が聞こえた。


 総司は辺りに広がる血の海をみて、表情を曇らせる。



総「平助、見た?」


 見た、というのは、美夜のあの姿だろう。




 おれは黙って頷いた。



 二人の間に沈黙が流れる。



 二人共、美夜のあの姿を思い出しているのだろう。


総「取りあえず、屯所に戻ろう。多分途中で土方さんに会える。」


平「…………ああ、そうだな。」



 道中、土方さん達に合流した。



 俺達は美夜の事を正直に明かす。



 そして、土方さんはすぐに会議を開く判断を下した。



 美夜の行方がわからない今、捜索は明日に持ち越しとなった。




 何処行くんだよ。


 何者なんだよ。


 まだ、俺等、美夜の事、何にも知らないんだよ…………。





〜end〜