僕が慌てて屯所に駆け込むと、運良く平助が立っていた。


総「平助!!土方さん呼んで!!」


平「えっなんかあったのかって、美夜?!………わかった、すぐ呼んでくる。



 僕は部屋に向かい、布団に寝かす。


 お願い………無事でいて。



土「猫継は無事か?!」



 土方さんは部屋に勢い良く入って来ると美夜ちゃんに駆け寄った。


 ことの騒ぎを聞きつけたのか、他の幹部のみんなが駆け込んでくる。



一「何があったんだ。総司。」



総「巡察のとき、突然。」


 いつ、美夜ちゃんの体に刺さったのか、それさえも分からなかった。



 悔しさに唇を噛む。



 僕がちゃんと見ていれば………!!!





土「別に、お前のせいじゃないさ。」


 
 さっきから山崎君が介護してる。


平「蒸君。状態はどうなの?」



 山崎君は濡れた手拭いから手を離し、土方さんに向き直る。


山「落ち着いてします。………が、熱が酷いです。刀に何らかの毒が塗ってあった模様です。」



土「何?!その毒は?!」


 山崎君は黙って首を横に振る。



 美夜ちゃんは酷く魘されていて、浅い呼吸を繰り返している。



 頬を紅潮させ、額には汗を浮かばせ、とても辛そうだ。



 

 土方さん達は僕と蒸君に介護を任せていった。



 僕は美夜ちゃんの手を握る。


 目を覚まして…………!!












 それから美夜ちゃんは、一週間も目を覚まさなかった。





〜end〜