忍びの服へ着替えたわたし。


 今日の標的は、自分とぶつかった女の人を斬り殺した長州浪士。



 ある宿屋にいるとわかったから、そこに向かう。



 刀を持って宿屋に走る。



 予想通りアイツがいる。


 周りに誰もいないし、イケる。



 天井裏から飛び降りようと準備する。


スタッ


 足音は立てない。私、猫又だし。




グサッ



 心臓を一突きにした。



 血が少し顔につく。



 洗わなきゃな。


 私はその場に鈴を置いて、部屋から出ようとした。



男「待てよ。猫夜叉。」



 !!!!


 生きてた!!?


 足首を捕まれ動けない。


 私は、男の腕に刀を立てようと構えた。




スパーーンッ




 勢い良く襖があく。




 誰?!




 不意にも後ろを振り返ってしまった。




 浅葱色の羽織…………新選組!



 あれ?あの顔どこかで。



男「よそ見してんじゃネェよ!!」



 ハッ!!!


 気づいた時にはもう、遅かった。



 肩から背中にかけ、バッサリと切られてしまった。



 あぁ、まただ。



 私は意識を手放した。



ドサッ