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私は全てを話し終えた。



猫継家のこと。


私は猫継家の生き残りだという事。


島原角屋のこと、凛さんのこと。


猫継浩祐の存在。


裏市場。


美咲菜様と出会ったこと。


耳のこと。


治癒能力のこと。





皆は真剣な表情で聞いてくれた。




「…………………」



 部屋に流れる沈黙が、息苦しかった。



 
 その息苦しさに、涙が溢れそうになる。


 

総「別に、どんな事があったとしても、気にしないよ。だって、美夜ちゃんは美夜ちゃんなんだから。」




美「………………え?」




左「だな。ここに居るのは美夜。それは変わらねぇ。」



平「気にする事ねぇよ。これからも、楽しく過ごそうぜ!」



新「楽しく生きようぜ。そんな辛い事、無かったことになるぐらい。」



一「お前がここに居る、それだけでいい。」





土「お前はここにいろ。俺達が、お前を必要としている。」








 こらえきれなくなった涙が溢れる。



 
 必死に言葉を紡ぐ。 




美「ありがとう……………ありがとうみんな…………」






 精一杯生きよう。



 みんなの為にも。



 私が命果てるとしたら、きっと皆を守ってから。



 残り少ないこの命は、皆を守る為。



 でも、今思った。



 残り少ないこの命は、少ない時間と皆と過ごすため。



 
 もし、皆を傷付ける敵がいたら、私が真っ先に盾になろう。



 皆がそれを望まなかったとしても。



 あと一年半。



 それはきっと短い。


 
 だったら尚更、命尽くす限りだ。