平助と裏路地を通り、屯所へ帰った。



 すると、門には総司が待ち構えていて…………




 二人して、げっ!、という表情を露わにする。



総「お帰り平助。美夜ちゃん。僕等に内緒でどこ行ってたの?」




平「え、いや、そのー、まぁ、あれだ、アレ。」



 平助…………



 さっきからアレしか言ってないよ。




総「その格好だと、祇園会でも行ってきたみたいだね。で?浮かれてちゃっかり繋いだその手は何?」




平「え?あぁ////!」




 自然に繋いでいた手を慌てて離す平助。




平「これははぐれないように…………って、だな。別に下心なんかねぇ!!」





総「ふーん………下心あるんだ。僕は下心なんて一言も言ってないけどね。」




 これはまずい。




 総司が怒っている。




 …………………………なんで?





 秘密で祇園会に行ったから?







 私は総司の側に行き、肩を叩く。





 『総司も祇園会行きたかった?ごめんね。次は私と一緒に行こ?』





 総司は数秒間固まり…………顔を真っ赤にして、頬をかいた。





総「違うけど…………まぁいいか。約束だよ?美夜ちゃん。」





 私は笑顔で頷いた。





 後の平助を見て。




 『今日はありがとう。本当に楽しかった!団子のお礼に、次は私が奢るよ!』




 すると、平助は急に笑顔になった。




 すると、総司が…………





総「え、団子って?何?二人で食べたの?ふーん。どうせいつも金欠の平助のことだから、さぞ質素な団子だろうね。」



平「なにおーー?!」






 口喧嘩が始まる……………




 いいや。放っとこ。




 私は踵を返して、部屋に向かった。