可愛い彼氏とクールな彼女




「薫、良いものを持ってきたな」




よしよし、と再び頭を撫でてみた。




すると、途端に緩む薫の頬。




後ろに尻尾が見えるのは気のせいだろうか。



御機嫌な薫をよそに、私はその手から封筒を取る。



なになに




「今すぐ柳瀬瑞樹と別れろ。さもなくば貴様を潰す。」




「うわぁぁぁん!!!こわいよぉ。僕、潰されちゃうぅぅ」






大きな瞳をウルウルさせ、うさぎのように震える薫。





可愛い……!