「それで目が覚めて。お父さんにも全部話した。そしたらお父さんもその場にいたいって言い出して。」

「そっか‥。おばあちゃんとのことはまだ‥」

言い淀んでいると、お母さんは首を横に振る。

それを見て安心した。

「お父さんがちゃんと話をつけてくれたみたい。あれからはもう何もなくなったし、病院にもほとんど来なくなった。」

「よかったね。」

そう言えば、安心したように微笑んでくれた。

「ここだけの話、お父さん、泣きながら謝ってくれたのよ。」

お父さんの泣き顔を思い出しているのか、愛おしそうに微笑んでいる。

だけどあのお父さんが泣くなんて驚きだ。

いつも飄々としているのに。

「でも‥あなたとのことも、お義母さんのことも全て悠くんのおかげね。向き合うきっかけを作ってくれたのはあの子だもの。感謝してもし切れないわ。」

しみじみと感じながら返事をする。