あとは結果を待つだけ。

万が一に備えて、後期に受ける別の大学の対策もする。

しかし面接と小論文だったため、塾で対策をすることにした。

本命ではないせいか、あまりやる気は出なかったが、それなりに対策をしていた。

そして2次試験が終わると登校日が増え、卒業式の練習があった。

放課後、私だけ残って答辞の練習をすることも数回あった。

ほとんどが受験を終えており、後期まで引っ張る生徒は数えるほどしかいなかった。

そのため、クラスの雰囲気は解放感に満ち溢れている。

私大志望の人はもう進学先も決まり、一安心といったところだろう。

前期の人ももう少しで合格発表。

その中でも私は一番遅い日程だった。

ほとんどが卒業式前に進学先が決まる中、私は卒業式が終わってからの合格発表。

だから卒業式が終わっても、もう一度学校に来ることになる。

そのせいか、卒業するという実感が薄く、まだ安心できない今、思い出に浸ろうという気も起きない。

そんな私が答辞を述べるのに相応しくないとは思いつつも、任された以上仕方がない。

答辞を述べる人が卒業式当日、感無量で全然答辞が読めないなんてこととなるよりはましだろう。

とりあえず気持ちを込めて読めばいい。