笑顔の裏側に

次の日は個別指導の日だった。

昨日のこともあり、また今日も同じように見向きもされなかったらと思うと、足取りが自然と重くなる。

それでも足を動かし続ければ、必ず英語科準備室には着いてしまって。

深呼吸をして中に入る。

すぐに指導が始まり、気まずさ感じている場合ではなかった。

そして指導が終わって筆記具を片付ける。

「とりあえず今日でwritingは一度ストップしよう。」

そんな声が向かいから聞こえて、思わず手を止めた。

「明日から期末テストで、それが終わればセンター講習が始まる。だからもうそろそろセンターに集中した方がいい。2次試験の対策は今まで十分やってきたし、センターが終わった後でも、間に合うから。」

先生の言う通りだった。

まずはセンター試験だ。

2次試験の対策ばかりやっていたせいで、センター試験の対策が不十分だったとなれば、主客転倒だ。

「分かりました。センター試験が終わったらまたご指導お願い致します。」

「ああ。」

これからはセンター試験1本に絞って勉強しようと決心する。

「優美。」

突然名前を呼ばれて、顔を上げた。

すると難しい表情をした先生が立っていて。

私も立ち上がって先生に近づこうとする。

「そのままでいいから、聞いてくれ。話がある。」

ただならぬ様子に、動きを止めた。

そして真っ直ぐな瞳が私を射抜いた。

その瞳には強い意志が感じられる。