笑顔の裏側に

「はい。ごめんなさい、連絡が遅くなってしまって。」

「いや、それはいいんだ。何かあったか?」

その言葉に全部吐き出してしまいたくなる。

そばにいて、抱きしめてと縋りたくなってしまう。

「いいえ。帰りにスーパーに寄ってきたので。遅くなってしまっただけです。心配かけてごめんなさい。」

それでも私は携帯をギュッと握り締めて、嘘をつく。

こんな姿を見られるわけにはいかない。

見えるところに傷は少ないけれど、歩き方が不自然すぎる。

そうしてちょっとだけやり取りをして、また明日ということで電話を切った。

通話終了の文字が私を虚しくさせ、孤独を突きつける。

我慢していた涙が溢れた。

頰につたった涙を袖で拭って、片付けを始める。

洗濯物を全て鞄から出し、分類していく。

その間にも視界が歪んで、洗濯物を濡らしていくけど、気にせず無心で手を動かす。

脱衣所に向かって洗濯機を回した。

バックの中身を全部出したことを確認して、持っていった小物も片付ける。