しばらくすると、先生が目を覚ました。

私もさっき起きた風を装う。

「おはよう。」

「おはようございます。」

布団の中で、向き合いながら挨拶をする。

たったそれだけのことでも、朝から幸せが心いっぱいに広がる。

そのまま頭を撫でられ、髪にキスが落とされる。

「体調はどうですか?」

「うん、もうすっかり良くなったと思う。ありがとな。」

「もう無理しないでくださいね。」

そんなやり取りをしながらも、先生は私を離してくれない。

やっぱり先生が起きるまでここにいて良かったと心底思った。

でもそろそろ離してほしいとも思う。

熱が完全に下がったか体温計で測って確認したいし、朝ご飯の準備もしたい。

「先生?」

少し上を向いて呼べば、少しだけ2人の間に隙間ができた。

先生が下を向いている間にと、自分の額を先生の額にくっつける。

そうすれば、私と同じくらいの体温だった。

閉じていた瞼を開ければ、先生と至近距離でバチリと目が合う。

あまりの近さに、ボッと頰が熱を持った。

慌てて離そうとすれば、まるでそれを見越したかのように、後頭部にしっかりと手が置かれ、唇に柔らかいものが触れた。

そのまま徐々に深く長いキスに変わっていく。

「ちょっ‥っせん‥っせい‥」

抵抗を見せても、気にせず続ける。

結局先生が満足するまでされるがままにされ、その頃には私はぐったりだった。

ベットに手を付いて、楽な姿勢をとる。

いくらなんでも朝から刺激的すぎる。

「ごめんな。久しぶりに優美に触れたら止まらなくなった。」

そう言いながらも、先生は全然余裕で、今も私の髪の毛で弄んでいる。