笑顔の裏側に

「朝早くからすみません。麻生優美です。先生が体調崩しているんですけど、学校行くって聞かなくて、学校にお姉さんの方から電話してもらえませんか。」

¨お姉さん¨

その言葉にピンときたのだろう。

私の電話の相手に。

「辞めろって。分かったから。ちゃんと自分で電話するから。」

「愛お姉ちゃん、すみません。先生が自分で電話するっていうので、また後で掛け直します。ごめんなさい。失礼します。」

何度かのやり取りの後、電話を切り、先生の瞳をジッと見つめる。

観念したように先生は電話をした。

私はそれを息を殺して見届ける。

電話が終わると、

「これでいいか?」

呆れたように私を見てくる。

「はい、十分です。では、スーツから私が出しておいた服に着替えてきてください。」

私は先生のバックを持ったままリビングに戻った。