優美side

楽しそうな話し声で目が覚める。

ゆっくりと目を開けると、先生と愛先生が視界に入る。

なんか良く寝た気がする。

そういえば私、あのまま寝ちゃったんだ。

さっきのことを思い出して頬が火照る。

ゆっくりと起きあがると、

「起きた?ごめんね。うるさかったね。」

「いいえ。すみませんでした。私あのまま…。」

今考えると私、先生に抱きついたまま寝ちゃったんだんな。

本当に申し訳ない。

「いいのよ。心音だけ聞かせてくれる?」

愛先生はそう言って私の前に立ち、先生には見えないように配慮してくれた。

「うん。大丈夫そうね。熱も下がりつつある。それに顔色も良くなったし、何よりすっきりした顔してる。これも愛の力かしら?」

その言葉に顔が赤くなるのを感じた。

私、先生に好きって言っちゃったんだ。

それに何か恥ずかしいことをいろいろ言った気がする。

「やめろよ。愛ねえ。」

「いいじゃない。赤くなっちゃってかわいい!妹ができたみたいで嬉しいわ。」

愛先生は私の頭を撫でてくる。

妹だって…。

なんかすごく嬉しい。

「ねえ、優美ちゃん。私のこと、今度からお姉ちゃんって呼んでね。」

愛先生が可愛い笑顔でそうねだってくる。

「愛ねえ、麻生が困ってるだろ?」

「愛お姉ちゃん…。」

小さな声で呼ぶと、思いっきり愛先生に抱きしめられる。