家の前につこうとした時。
金髪のひとがいた。なんか見覚えがある。

「あ、あのぉ…。うちに何か用ですか…??」

そう聞くと、顔をすっとあげた。

あ、筒井だ…。

なんでこいつがいるの!?え!?

なんて、びっくりしてたら。


「お前。泣いてたのか…??」

と、悲しそうな顔で聞いてきた。

な、なんでそんな顔してるの。

「何かあった?俺、聞くよ?
キスしちゃったお礼にね♡♡」

えっとぉ。そんなにハートをつける感じで話さなくても。

「あ、まさに振られたんだ!?」

私は、図星だってバレちゃう感じで、下を向いた。

「あー、当たっちゃいました!?」

「…。なに、振られてるの見て喜んでるわけ。」

「だってぇ!おれ、いったじゃん!
くるみに、一目惚れしたんだって!」

…。いつのまに。呼び捨てにされてる。うぅ。

「いいよ。相談乗ってあげるから。
あー、でも嫌だなぁ。」

なんて、こいつが言ってる間に、私が家に入ろうとした時。
何も声が聞こえなかった。

ふーん。引き止めないんだ。
と思ってると。

「あら!おかえり!」と、お母さんが玄関に来た時。

「んまぁ♡♡」みたいな、甘い声を上げた。

ん、ん??
私はお母さんの視線をたどって後ろを見ると。

つ、つついいいい!
な、なにやってんのこいつ。まぢありえんてぃー。
とか思いながら、2階に行こうとしたら。

「んじゃ、おじゃましまーす!」

なんて。

「おじゃましまーす!じゃねーよ!」

ついつい声に出ちゃった。

2階に行こうとしたら。まだついてきてる。

「あ、アンタなんなの!?」

「だから、相談のるつってんだろ!?」