初恋よりも好きな人。

「お前。筒井が怪我してるのが嫌だからか?」

と、私を見てきた。
その目は、さっきの里菜の目に似ていた。
なんで。なんでそんな目をするの。
そんなわけないのに。

「そんなわけないじゃん…。」

「…え??」

「そんなわけないじゃん!!くるみは、ずっとまさ君が好きだったんだよ!?
なのに、好きな人よりさっきあったばっかりの人のことを心配するわけがないじゃん!?
まさ君が好きだよ。大好きだよ。」

そういった瞬間。まさ君は、顔を下に向けて。顔を赤くして。

「ごめんな。気づいてやれなくて。」

「いい。まさ君鈍感なんだもぬん。」

「お前だって鈍感じゃん。俺がスキだってなんで気づかねーの?
だから、さっきだって殴ったし。」

私は。気づいていなかった。
まさ君は。好きな素振り全然見せてこないし。
気づくわけないやーん!!(T_T)