あれは、あたしが五歳の時…

あの時は、毎日お父さんの帰りが遅くて、毎日心配していた。

お母さんと、お父さんの歳の差は、10歳位あったんだ。

お父さんは、25歳、お母さんは、35歳。

若いっしょ?

あの二人は、あたしの自慢の両親だった。

でも、さすがにお父さんは35歳が嫌だったらしく、同い年の25歳の女の人と浮気していた。

その女の人が、いきなり家に来たんだ。

『ただいまぁー』

は?

だだい…ま?

あんたの家じゃないじゃん…

『あ、この子が百合ちゃん?

カワイー!』

女の人の手が伸びてきた。

ービクッ

『えー、あからさまにビクビクしてんじゃん。大丈夫。怪しくないから。』

どこがだよ。

知らねーよ、お前のことなんて。

『いやん。(*ノ▽ノ)

そんな、怖い顔しないで。

今日から、私がお母さんなんだから。』

は?

こいつが……母親?

『そうだぞ。
仲良くするんだ。』

いや、意味わからない。

お母さんは?

りこん……するの?

『ねぇ……お母さん達……りこんするの?』

あたしは幼いながらも、この場の空気を察したんだと思う。

あ……りこんするんだ。

愛し合ってないんだ。

このクソババァの事が好きなんだ。

………お父さんは。