俺『はぁはぁ……ここはどこだ?大分歩いたよな……』
俺は豪邸らしき建物に迷い込んでしまった……あそこに女の人がいる声をかけてみよう……

???「これ、そこで何をしておる……ここはわらわのお父様の屋敷じゃぞ?」
先に声をかけられてしまった……
俺『それはすいません!』
???「うむ、わかればええのじゃ」
俺『すいません、お尋ねしたいことがあるのですが……』
???「ん?なんじゃ?」
俺『かぐや姫をごぞんじなさいませんか??』
???「輝夜とはわらわのことだが?わらわに何か用なのか?」
輝夜「まぁ、結婚してくれなどと言うのなら今すぐ出て行ってもらうがな」
俺『いや、そんなことではなくて……いやその……』
月に帰れなんて言えねーよ!!
輝夜「おぬし!名はなんと申す!」
俺『俺は、藤原春樹……です』
ヤバい!怒らせたか?!
輝夜「うーむ、わらわはお前が気に入った!わらわに会って結婚を申し込まなかったのはお前だけじゃ!」
春樹『そ、そうなんですか……』
よかった怒ってはないみたいだ……
輝夜「よし、決めた!わらわはお前と結婚する!」
春樹『そんなことより、月に帰らなくていいんですか?!』
輝夜「あぁ、わらわは身代わりなのじゃ、本当の輝夜はとっくに帰ってしまった……わらわは輝夜の代わりにお父様とお母様に拾ってもらったのじゃ……」
春樹『拾ってもらった?』
輝夜「あぁ、わらわは孤児娘じゃった頃、衰弱死しそうなところをお父様に拾ってもらったのじゃ」
春樹『そうなのですか……辛い過去を思い出させてしまいすいません……』
輝夜「いいや、いいんじゃ辛いのはお父様とお母様のほうじゃ月の天罰によって若返りこのまま永遠に歳をとらずに生き続けなければならない……もちろん月の罪人に関わったわらわもな」
春樹『月の天罰?!どうしてそんなこと……』
輝夜「輝夜の顔を一目でもみたものは月の罪人となり罰……月の住人と満月の夜から次の満月の夜まで過ごした者は月の住人とされ地上だけれども永遠に生きなければならないのじゃ」
春樹『どうにかならないんですか?!そんなの酷すぎます!』
輝夜「月に行って月の水という美しい水を飲まなくてはいけない……そうすればせいしきに月の住人となり月に住める本当の輝夜に会える、都の者もわらわたちのことを忘れて輝夜伝として伝説としてのこるくらいじゃろう……」
春樹『月に行くにはどうすれば……』
輝夜「満月の夜に歌うのじゃ月の歌を……わらわはもう歌えぬがな」
輝夜「春樹よ、わらわたちのために歌ってくれるか?そして月に行っておくれ……」
春樹『でも、俺歌なんて知らない……』
輝夜「ここに詩を書く春樹はこれを見てうたっておくれ」





輝夜「これじゃ」
春樹『今宵の月には姫が来る 愛しの姫が帰って来る 月の罪人愛しい姫が 満月の夜に帰ってくる』
輝夜「そうじゃ、春樹よお前は歌うのが上手のう!感心じゃ!」
春樹『ただ読んだだけです……どうして貴方は歌えないのですか?』
輝夜「月の呪いで満月の夜には声が出なくなるのじゃ」
春樹『そうなのですか……なら俺が次の満月の夜に月に行って参ります。そして月の水をくんで参ります。』
輝夜「ならば次の満月の夜までこの屋敷で居なさいここにいれば誰にもきづかれまい」
俺は次の満月までここで暮らすことになりました……美しい輝夜さんと

続く