「この前言ってた海の話。日にち決まったからお知らせに来たんですけどー」
「あぁ、本気だったんだな」
「あったりまえだろ。ちなみに泊まりで考えてんだけど、どう?」
たまに不思議な感覚になる。
俺こいつと同級生だっけ、って。
あんまりない話じゃん。こんな風に元担任と海行って、それも泊まりでって。
「俺が嫌だって言っても却下するんだろ、お前は」
「さすが中村さん。分かってんなら話は早いよな、決まり」
わざわざ言いに来るほどのことじゃないから、多分それだけじゃない。
そう思って白城をジトーっと睨むと、苦笑いでかわそうとする。
「お前、何聞きに来た?」
何なんだ。
最近何でこうも急かされんだろう。
「いやー、その後どうかなーって」
「何が」
「吉野先生と」



