「そうだね、今度学校おいでよ」
仮にも教師が自分の彼女を学校に招いていいのか、なんて思ったけど、茉央はもともとあそこの生徒だった。
元生徒として行くなら、きっと何の問題もないんだろう。
「ちょ、蓮くんずるい!俺と梨花も行きてーし!呼べよ!」
「え?あたしも?」
「梨花も久しぶりに中村さんに会いたくない?俺は今日行ってきたけど、梨花は忙しくて当分行ってなかったじゃん」
正直言うと、3年間担当してもらったわけじゃないから、あたしのことはそんなに印象に残ってないんじゃないかなって不安だった。
茉央や白城くんは3年間担当してもらった上に、多分他の生徒よりも中村先生との距離が近かった。
あたしが行っても行かなくても、そんなに大差はないでしょう。
「あたしは…」
「高橋さんもおいでよ」
篠原先生がそんなことを言うなんて思ってなかったから、思わず返事をして頷いてしまった。



