「笑った顔は蓮くん似だな」

「やっぱりそう思う?やー、もうこれから想像出来るよね、きっと人気者になるよ」

うん、親バカだけど。

だってほんとに思うの。きっと蓮くんによく似た優しい男の子に育つんだろうなって。


「結婚式の頃にはもう少し大きくなってるね、きっと」

「ちょうど一才くらいかな」

梨花の手を離して、近寄ってきた蓮くんの方へ手を伸ばす春は、ちゃんとこの人がパパだって分かってるらしい。

それを見た蓮くんも嬉しそうに春を抱き上げる。

親子だなぁ。

笑った顔はよく似てるし、のんびりしててあまり泣かないところもきっと蓮くんに似たんだろう。


「そっか、俺らの結婚式の頃には春、一才になってんだな」

梨花とシロの結婚式はちょうど春が一才になるくらいに挙げることになったらしい。

ちなみにいえば、中村さんと吉野先生の結婚式はそれよりももう少しあとらしい。

あの中村さんがプロポーズをしたと聞いて、あたしだけじゃなく蓮くんも結構驚いてたし。


「中村さんのとこの結婚式の時にはまた大きくなってんだよな、きっと。想像したら泣けてくるわ」

何だシロ、ほんとに父性芽生えちゃってるし。

「シロ、うちの子でそんなこと言ってたら、自分に子供が出来たとき大変だよ。なーんとなく想像出来るけどね」

あたしの言葉に、梨花も蓮くんもクスクス笑ってる。

きっとシロも親バカになる。

それはもう今から想像出来るんだよね。