キラキラした黒目がちな目。

まだ小さいのに分かる、通った鼻筋。

プクッとしたピンク色の唇に。

あたしの大好きな人に似た笑顔。


「もー、ほんとに可愛い」

「んふふ、梨花それ何回目?」


小さな手は梨花が差し出す指をギュッと握ってたまに嬉しそうに笑うから、親であるあたしも、梨花も完全にノックアウトだ。

もちろんその隣で一生懸命写メを撮ってるシロも、今仕事を終えてパソコンを閉じた蓮くんも、あたしたちと同じようにこの子に夢中。


「いや、親のいいとこ貰ってるよまじで。俺こんな可愛い子見たことないわ」

3か月前に産まれたばかりのこの子は、あたしと蓮くんの子供。

結婚して1年くらいして妊娠してからというもの、いつものメンバーはあたし以上にあたしの体を気遣ってくれるようになった。

そしてようやく3か月前に産まれたばかりの男の子は、あたしと蓮くんで”春(ハル)”という名前を付けた。

今じゃ我が家を超えて蓮くんのクラスの生徒の中でもアイドルになってるらしい。


「綺麗な顔してるよね、ほんと」

「女の子みたいだよな」

「可愛い」

「身近な人達の子供ってこんなに可愛いんだな。俺なんか父性芽生えそう」

梨花とシロの会話なんて分かってないのに、春は嬉しそうに梨花の指を掴んだまま笑う。