子供かー…きっと蓮くんに似たらどっちだって可愛いに決まってる。

「あたしも、どっちも欲しいな」

あなたとの子供なら、女の子でも男の子でも愛していけるよ。

きっとそれは蓮くんも同じでしょう。


「んふふ、結婚式もまだなのに、早すぎか」

「プロポーズもさっきされたばっかりなのにね」

こうなることを望んでいたからかな。

結婚して、その先のことを想像することなんて、今日が初めてってわけじゃない。


「結婚式。白城くんも高橋さんも加地くんも、中村先生も吉野先生も…大事な人みんな呼んでさ、みんなの前で茉央ちゃんを幸せにするって約束する」

「…うん」

蓮くんがカバンから出して机の上に置いたのは、婚姻届けで。

真っ白なそれを見てると、また涙が出そうだった。


「茉央ちゃん」

ソファの下に降りて、あたしを隣に座らせた蓮くんはいつもみたいにあたしの大好きなふにゃんとした笑顔で。


「一緒に書こうか」

一生の幸せを約束してくれるんだ。


‐END‐